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DEPARTMENT循環器内科

ご挨拶

より質の高い医療を提供できるよう6人の循環器医で24時間対応できるような体制を整えています。当院は循環器学会の研修病院と日本心血管インターベンション治療学会の研修関連施設に認定されています。

甲賀市の中核病院であるため、急性心筋梗塞などの急性期疾患の割合が多く、迅速に心臓カテーテル検査・治療を行い、集中治療部と密に連携を取って対応しています。急性期は心臓カテーテル検査チームを中心に、慢性期は心不全チームを中心に包括的に患者さんの診療に関わり、安全で高度な医療を提供しています。

診療科概要

循環器内科では主に心臓や血管の病気の治療を行います。症状としては胸の痛みや圧迫感、息苦しさ、動悸、足のむくみなどがあります。特に坂道や階段を上がった時などに胸の圧迫感を感じるときは狭心症を考えます。

狭心症は心臓の血管である冠動脈が狭くなり胸痛などの症状が出ます。悪化した場合には急性心筋梗塞に移行することもあり命に関わる病気です。息切れや足のむくみがあるときは心不全や肺血栓塞栓症などが考えられます。

心不全は心臓の働きは悪くなることで、徐々に進行し生命にかかわる病気です。また、歩いたときに足が痛くなるときは足の血管が狭くなることで症状が出る閉塞性動脈硬化症があります。様々な症状がありますが、気になることがあればかかりつけの先生に相談し、当科を受診してください。

主な対象疾患・診療内容

虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)

心臓は全身に血液を送り出すポンプの働きをしています。
その心臓の筋肉に酸素と栄養を送っている血管が冠動脈です。冠動脈は心臓の出口からすぐに分かれて、心臓の周囲から包み込むように走っています。この冠動脈が動脈硬化(アテローム硬化)で狭くなったり、攣縮(スパズム)を起こすことで血液の流れが悪くなり、虚血を引き起こし、胸痛や胸部圧迫感などの症状が現れるのが狭心症です。

さらに、アテローム硬化が破けて血管内に露出すると血栓が付着し、血管が詰まると心筋梗塞を起こします。急性心筋梗塞は現在でも20人に1人は致死的になる病気です。

 

図1. 虚血性心疾患

 

 

冠動脈は心臓CTまたは心臓カテーテル検査で調べることが出来ます。心臓カテーテル検査は手首または足の付け根からカテーテル(ストローのような細い管)を挿入し、造影剤を使って冠動脈を映し出します。正常であれば図2のように、狭窄があれば図3のように映し出されます。

 

図2. 正常冠動脈


図3. 冠動脈狭窄

 

当院では心臓カテーテル検査・治療は可能な限り僥骨動脈(手首)からのアプローチで行っています。患者さんの苦痛も少なく検査後はすぐに歩行が可能です。診断カテーテル検査で狭窄病変があれば引き続き同時に治療を行うようにしています。

ただし、慢性完全閉塞などの複雑な病変は、診断カテーテル検査と別日に治療の予定を組んでいます。治療はステントとバルーンが中心になります(図4)。ほぼ全例で血管内超音波検査(IVUS)を行い、血管の状態を多方面から評価し治療しています(図5)。

ステントの治療の場合に従来型ステントでは再狭窄率が20%以上と高率でしたが、再狭窄を予防する薬剤が含まれている薬剤溶出性ステントを使用し、再狭窄率は数%程度に減少しています。

 

図4. バルーンおよびステント治療

 

図5. 血管内超音波(IVUS)

 

2021年から当院はローターブレーターの認定施設に指定されました。バーと呼ばれるドリルの先端にミクロダイアモンドが埋め込まれています。このバーを1分間に14~19万回転で高速回転させることによって、冠動脈内の硬い動脈硬化病変を削ります。このバーの特長は、硬い部分のみを削り、柔らかい部分を削りません。一般的に動脈の血管内壁の健常な組織は柔らかいであるため、損傷を与えることはないと言われています。これまで石灰化で非常に硬くバルーン治療では治療が困難であった病変に対しても、ローターブレーターで治療が可能となりました。

 

図6. ローターブレーター

 

心臓カテーテルシネ装置は新しいフィリップスバイプレーンが導入されています。これまでは1方向からの透視でしたが、2方向から同時に透視することで、より複雑な病変の治療が可能になりました。

また、同時に撮影することで造影剤の減量ができ、従来の1/2から2/3の使用量で検査可能です。これにより腎機能の低下した患者さんにも適応が広がりました。さらに被爆も新装置では低減され、従来の1/2から2/3程度の放射線量で検査と治療が出来ます。

 

図7. フィリップスバオプレーン心臓カテーテル装置



虚血性心疾患の検査は、心臓カテーテル検査が中心となりますが、心臓CTの導入により、外来でも十分評価することが可能となりました。2019年には320列の最新のキヤノンメディカルシステムズ社製Aquilion ONEが導入されました。320列CTは、1心拍で心臓を撮影できるため、撮影時間は数秒と非常に短時間で撮影できます。これまで不整脈などで撮影が困難であった患者さんの冠動脈も従来と比較してより鮮明に撮影することが可能となりました。当院でも年間250例の心臓CTを施行しております。

 

図8. 320列CT装置

 

心不全

心臓は全身の臓器へと血液を送り出すポンプの役割をしています。さまざまな原因で心臓がポンプ機能を十分果たせなくなった結果、体に症状が現れた状態を心不全といいます。心臓の機能がゆっくり低下している場合、心臓が大きくなったり、拍動を速くしたりすることで、低下したポンプ力を補う機構(代償機構)が働くため、すぐには症状に現れません。しかし、代償機構も長期間続くと心臓にかえって悪影響を及ぼすようになり、ついには症状が現れてしまうのです。

このように、心臓の機能低下が徐々に進行し、症状が長期間続く状態を慢性心不全といいます。一方で、心筋梗塞などが原因で、突然に症状が現れるものは急性心不全といわれています。

慢性心不全は高血圧や心筋梗塞などが原因となるため高齢者で発症しやすく、患者数は増加しています。心筋の病気や弁膜(心臓の血流を仕切る弁)の異常も原因となります。
日本の高齢化は著しく、5人に1人が75歳以上になるという2025年問題が目の前に迫っています。

甲賀地区も例外ではなく、高齢者の心不全が爆発的に増加することが予想されます。それを見越して昨年心不全学会から高齢者心不全の治療に関するステイトメントが発表されました。高齢者の心不全の特徴としては、

高齢者の心不全の特徴

1) コモン・ディジーズであり、その絶対数が更に増加してゆく
2) 根治が望めない進行性かつ致死性の悪性疾患である
3) その大半が心疾患以外の併存症を有することである

 

の3点に要約されたました。
つまり、高齢者心不全はありふれた疾患であると同時に癌のように死に至る悪性病態であると宣言しています。

入院を繰り返すことも多く、急性増悪に至らないように、症状の安定しているときからの心不全の管理が重要になります。内服加療のような医療的側面と同様に、患者さんの生活の場、生活スタイルに軸を置いた介入が必要です。

当院では医師だけではなく、心不全認定看護師を含む看護師、管理栄養士、薬剤師、理学療法士等のコメディカルが心不全チームとなり一丸となって対応しております。心不全チームが発足して3年近くになりますが、今では週1回の心不全カンファレンスを中心にチームで心不全入院患者さんに介入しています。また滋賀の心不全チームの研究会にも積極的に参加し、発表や他病院とも交流を深めています。

・知っとく!健康ライフPL U S =テーマ「心臓の病気」= 2020年12月7日(月)~13日(日)放送

  • 山本 孝

    山本 孝

  • 道家 智博

    道家 智博

    役職

    循環器内科主任部長

    集中治療部長

    循環器病センター長

    卒業年

    1996年

    専門分野

    循環器一般、虚血性心疾患

    資格(認定医、専門医、指導医など)

    日本内科学会認定内科医

    日本心血管インターベンション治療学会認定医

    日本循環器学会循環器専門医

    日本内科学会総合内科専門医

    日本心血管インターベンション治療学会心血管カテーテル治療専門医

    日本内科学会指導医

    日本循環器学会指導医

    日本心血管インターベンション治療学会関連施設代表医



    (その他)

    指導医養成講習会受講済

    日本医師会認定産業医

    薬剤師

    医学博士

  • 岡林 旅人

    岡林 旅人

    役職

    救急医療部長

    内科部長

    専門分野

    循環器内科

    資格(認定医、専門医、指導医など)

    日本救急学会認定ICLSコースディレクター

    指導医養成講習会受講済

    日本DMAT隊員

  • 高山 智行

    高山 智行

    役職

    循環器内科部長

    卒業年

    1997年

    専門分野

    循環器一般、虚血性心疾患

    資格(認定医、専門医、指導医など)

    日本内科学会認定内科医

    日本心血管インターベンション治療学会認定医

    日本循環器学会循環器専門医

    日本内科学会総合内科専門医

    日本心血管インターベンション治療学会心血管カテーテル治療専門医

    日本内科学会指導医



    (その他)

    医学博士

    指導医養成講習会受講済

    日本医師会認定産業医

  • 中島 健太

    中島 健太

    役職

    内科医員

    卒業年

    2014年

    専門分野

    虚血性心疾患

    心不全

    資格(認定医、専門医、指導医など)

    内科認定医(日本内科学会)

    CVIT(心血管インターベンション治療学会)認定医

  • 神元 宏侑

    神元 宏侑

    役職

    内科医員

    卒業年

    2016年

    専門分野

    循環器内科

循環器内科

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