主に外来部門や手術室を含む、3階建ての棟です。
1階は各診療科の外来診察室、放射線部門及び救急医療室等が配置されています。
2階には主にレストラン・売店や健診センター、人工透析室、リハビリテーション部門、講堂、臨床検査課があります。
3階には手術室、集中治療室、管理部門および甲賀湖南医師会等があり、屋上にはヘリポートを設置しております。
5階建てで、1階には緩和ケア病棟、外来化学療法室、在宅医療部、栄養管理室等が配置されています。
2階から5階にはそれぞれ病棟が2箇所ずつあります。
女性病棟であり、産婦人科、乳腺外科、眼科、泌尿器科整形外科等の病棟となっています。
消化器内科、小児科、耳鼻いんこう科、眼科、歯科等の病棟です。
3階から5階の病棟にはそれぞれ観察室があり、手術後や、急性心筋梗塞、重症心不全に陥った患者さんが入室されます。
外科、脳神経外科、整形外科、泌尿器科、呼吸器外科の病棟です。
地域包括ケア病棟です。
神経内科、血液内科、糖尿病・内分泌内科、腎臓内科、等の病棟です。
循環器内科、呼吸器内科、呼吸器外科、皮膚科の病棟であり、感染病床4床も整備されています。
回復期リハビリテーション病棟です。
当院では平成25年4月1日の新病院移転に際し、回復期リハビリテーション病棟を開設することとなりました。病床は46床で、一般病床よりゆとりをもった広さに設計されています。
脳や脊髄などに障害を遺す患者さん、大腿骨頚部骨折や人工関節置換術後の患者さんなど、リハビリ必要度の高い患者さんを一つの病棟に集中させることにより、効率的かつ十分なリハビリを受けていただくものです。
その主要な目的は、患者さんの機能を回復させて在宅復帰に繋げて行くことにあります。
これに対し、専任の医師、看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、社会福祉士などがチームを組んでサポートいたします。患者さんの状態に合わせたリハビリメニューの作成から退院後の支援まで、幅広くかつきめ細やかな医療を提供させていただきます。
地域包括ケア病棟で、急性期治療後の患者さんが、在宅生活に向けて医療・看護・リハビリを行うための病棟です。眼科や歯科の周手術期の患者さんも当病棟で看させていただいています。
対象になる患者さんは以下の方々です。
当病棟は、緩和ケアを必要とされる患者さまとご家族を対象に、「患者さまの意思を大切にし、思いやりの心をもってその人らしい生活をおくることができるように努めます」を理念として、多職種と連携し質の高いケアを提供しています。患者さまの身体的苦痛に対する症状緩和を中心に、患者さまやご家族の心のケアを行っています。
また、日常生活のお手伝いや筋力の維持のためのリハビリテーションを行い、症状が安定された患者さまは在宅生活への支援を経てご自宅へ退院していただいています。緩和ケア病棟に登録された在宅療養中の患者さまで、ご家族や介護者の疲労などにより介護が困難となった場合、2週間を上限にレスパイト入院も行っています。
甲賀・湖南エリアの皆様の長年の念願により、公立甲賀病院は平成25年4月1日に水口町松尾地先で移転開院とともに、最新鋭の画像診断、IVR、放射線治療装置等を導入しました。新病院開院に合わせて新規導入した装置について、概要を以下に記します。
当院では主に乳腺、前立腺、肺がん等の病巣に高エネルギー放射線を照射する治療装置です。
この治療に用いる放射線は、X線撮影やCTで使用するものと比べ高エネルギーで、照射する放射線量も多いので、照射範囲や放射線量の決定は非常に厳密に管理されます。
そのためリニアックの周辺を支える多くのシステム化された機器により構成されています。
さて、今回導入した装置は県内の病院で最も多く採用されている機種で最新鋭技術を搭載したものです。
中でも画像誘導放射線治療(IGRT)は、画像情報をもとに治療計画時と治療時の患者さんの体位のずれを認識し、補正しながら正確に照射を行う最新の技術です。
磁石強度が3テスラおよび1.5テスラの世界的にも最新鋭な装置2機を導入いたします。いずれの装置も世界最高峰の種々の最新技術の粋を結集したものです。3テスラ装置ではトンネル径は従来の機種に比べ10cm広く、また内部照明も明るくなり更に快適な検査環境となります。
頭部や脊椎・脊髄はもとより腹部や血管像も鮮明で大変優れた全身の画像が得られます。
特筆すべきは、近年増加傾向にある乳がんも非常に鮮明な画像により精度の高い画像診断が可能となったことです。
放射性医薬品を身体に注射して、疾患によりさまざまに広がる薬の分布状況を画像として得るものです。SPECT検査は従来から行っておりますが、新しい機器では革新的な技術により感度が上がり、より短時間に高精細に調べることができます。
特筆すべきは、がん検診等でもよく知られているPET検査がこの装置で行え、がん診療に多大な貢献ができることです。
ピンクリボン運動をはじめ近年、非常に関心が高く、当院でも毎年1,200名以上の方々が検査を受けられ、乳がんの早期発見、早期治療に多大に貢献しているマンモグラフィです。
今回導入した装置は、フラットパネル(直接変換型FPD)搭載の最新鋭のデジタル撮影を行うものでX線被曝線量が少なく、かつ大変優れた高画質のマンモグラフィが得られます。
さらにこの装置の大きな特徴として、乳房の断層撮影(トモシンセシスと呼ばれている)がマンモグラフィと同時に行え、マンモグラフィに加えて更に精密に調べることができます。
この装置は世界的にも最先端のもので、アメリカでは普及してきていますが、日本国内では現在10数台で、関西圏以西では当院が初めて導入するものです。
エコー装置は各診療科で用いられていますが、ここでは新病院放射線科に導入する装置に関するものを紹介します。
最新技術を多用し、あらゆる部位でより一層クリアな質の高いエコー像が得られます。また、最近注目度が高い技術として身体組織の硬さの情報をエコー検査でカラー画像化し、診断に重要な情報を取得できます。
また、体に針を刺して組織を一部取り出して調べることや、刺した針先からラジオ波でがんを焼く治療において、CTやMRIの画像をナビゲーターとして、目標に対し非常に安全にピンポイントに狙うことができるもので、このような高度な治療を行うに当たり大変重要でとても役立つものです。
体の外部から衝撃波を照射し結石を破砕治療(ほとんどの場合無痛または軽度の痛みを伴う程度)する装置で、当院では過去14年間に2,300回以上の腎臓や尿管結石の破砕治療を行い、治療成績も大変良好で、かつ副作用も極少で安全に治療を行ってまいりました。
今回、この装置の後継機種で最新鋭のものを導入しました。
現在の機種では結石の存在する部位によっては1時間程度、腹這い状態での治療を余儀なくされ身体への負担が大きくなっていましたが、新病院での機器は結石部位によらず安楽な仰向け状態で治療できます。
皆さまよくご存じの胸部や骨などのレントゲン撮影を行う装置です。
今回X線装置を一新し、X線受光部はデジタルの中でも最新鋭のフラットパネルを採用し、従来より少ないX線量でありながら高精細に調べることができるものです。
また聴覚に障害を有する患者さんのご要望を踏まえ、わずか一台ですが、撮影時に行う息止め等の合図が表示できるディスプレイを設備いたします。
株式会社メディカロイドが開発した日本初の実用型内視鏡手術支援ロボットです。
手術器具や内視鏡を取り付けた4本のアームが特徴で、医師は患者さんの体から離れたサージョンコックピットで内視鏡の立体画像を確認しながら遠隔でアームを操作し、精緻な手術を行うことができます。
大型機器は概ね上記の通りですが、これら以外にも新規導入したものもあります。
当院は甲賀保健医療圏のみならず、近隣医療圏からも救急患者が多く搬送され、地域の中核病院としてますます信頼を得ています。
また地域がん診療連携拠点病院として、高度ながん診療を担う施設として、さらには疾病の早期発見を行う検診事業の充実など多くの役割があります。
これらの高額医療機器を、地域の医療機関が従前にも増して利用しやすいよう取り組んでまいります。
当院放射線科では専門医師、各種認定を取得した診療放射線技師や看護師が多く働いており、これらの機器を駆使して質の高い診療を目指し、公立甲賀病院の使命を全うするべく職員一同頑張ってまいります。
今後ともどうかよろしくお願いいたします。
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