本邦における疫学調査によると、片頭痛の有病率は8.4%であり、少なくとも人口の800万人以上が片頭痛患者となります。しかし片頭痛をお持ちの方のうち今までに受診したことのある人は30.6%です。片頭痛は、すべての疾患の中でも、とりわけ日常生活への支障が大きい病気です。さらに、片頭痛は健康寿命を2.3年縮めると言われています。
この、日常生活に大きな支障を来たす片頭痛を診断・治療するのが頭痛外来の主な目的です。
当外来では、頭痛の診療を国際頭痛分類に基づいて行っています。
国際頭痛分類では、頭痛の原因を、
①一次性頭痛(原発性、機能性、慢性頭痛)
②二次性頭痛(症候性、続発性頭痛)
③有痛性脳神経ニューロパチー、他の顔面痛およびその他の頭痛
の3大グループに分類しています。
頭痛診療は、この一次性頭痛と二次性頭痛を鑑別するところから始まります。
片頭痛の治療は、急性期治療と予防療法に分けられています。
急性期治療は2000年に「トリプタン」という薬が出現し大きく変わりました。
現在では5種類のトリプタンがあり、さらに錠剤、口腔内速溶錠、崩壊錠、点鼻液、注射液、自己注射キットの6つの形で使用可能となっています。これらを組み合わせて、適切なタイミングで使用するように指導しています。
片頭痛の頻度が高く回数が多い場合は、急性期治療だけでは十分に治療しきれないので、予防療法を併用します。最近では問題なく使用できる薬剤が増えてきており、診療の幅が広がっています。頭痛で悩んでおられる方には、ぜひ当頭痛外来の受診をお勧めします。
毎週木曜日の午前9時00分から11時30分
(受付は8時00分開始。予約センター(TEL: 0748-65-1634)での予約や、診療所の先生方からの紹介も受け付けています)
中学生以上
金子 雅春
役職
非常勤医師
卒業年
2000年
専門分野
脳神経外科一般、頭痛
資格(認定医、専門医、指導医など)
専門医:日本脳神経外科学会脳神経外科専門医
日本頭痛学会認定頭痛専門医
指導医:日本頭痛学会指導医
その他:日本脳神経外科学会近畿支部学術評議員
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