令和6年度 公立甲賀 病院情報の公表

病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

医療の質指標

  1. リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
  2. 血液培養2セット実施率
  3. 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
  4. 転倒・転落発生率
  5. 転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率
  6. 手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率
  7. d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率
  8. 65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合
  9. 身体的拘束の実施率
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 149 113 112 178 276 497 895 1798 1628 614
年代別に傷病の傾向を見ますと、
当院の患者さんは、60歳以上の割合が全体の78.8%を占めています。前年比320人の増でした。
80歳以上は、内科系では誤嚥性肺炎や心不全の入院が多く、外科系では白内障や大腿骨骨折の入院が多くなっています。
60歳代から70歳代では白内障、循環器疾患が多くの患者を占めています。また、悪性新生物(がん)疾患も多くなっています。
20歳代から50歳代は、生活習慣が原因として起こる疾患や婦人科疾患、消化器疾患が多くなっています。
10歳代以下は、全体の4.3%で前年比75人の増です。10歳代以下は新生児疾患、感染症、外傷疾患が多くなっています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 159 25.32 20.78 0.20 85.84
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 副傷病なし 142 10.62 8.88 0.02 76.78
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1-なし、1,2あり 手術・処置等2なし 111 4.05 4.18 0.00 71.51
050050xx9910xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1-1あり 手術・処置等2なし 94 3.26 3.07 0.01 71.81
0400802499x0xx 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2なし 85 17.87 16.40 0.08 85.21
(肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎)
咳・熱・息苦しさ・痰などの症状で来院された患者様に診察を行い、上記疾患が疑われた場合には胸部レントゲン検査を行い、必要に応じて胸部CT検査も行って診断を確定します。原因菌の検索としては、喀痰や吸引痰を用いた喀痰培養検査を行うほか、血液や尿検査による方法も用います。
原因菌が特定されるまで、原因菌として可能性のある菌に対して有効と考えられる抗菌薬を用いて治療を開始します。そして原因菌が特定された場合は、原因菌に対して最適な抗菌薬に変更して治療を行います。呼吸困難や低酸素血症がみられる場合は、入院が必要であり、食思不振が大変強い場合なども入院の上で治療を行います。これらに対しては酸素吸入や輸液(点滴)を行っています。
誤嚥性肺炎の場合は抗菌薬での治療を行うとともに、口腔内の衛生状況の確認を行い、歯周病やう歯が存在すれば同時にそれらに対する治療を行います。また誤嚥機能評価を行い、嚥下の状態を確認した上で、必要があれば嚥下訓練、食事形態の調整などを行います。

(胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等)
胆管結石があり胆管炎を起こすと、「敗血症」といって胆道で増えた細菌が全身に回り重篤な状態に陥りやすい状況になります。すでに全身状態が悪い場合は全身管理を行いつつ「1)感染胆汁を体外に排出する処置」を行います。全身状態が落ち着いているなら「2)原因となっている結石を取り除く処置」を行います。
1)の感染胆汁を体外に排出する方法には大きく分けて2種類あります。内視鏡的胆道ドレナージと経皮経肝胆道ドレナージで、病状に応じて使い分けます。内視鏡的胆道ドレナージとは、静脈麻酔で寝て頂いている間に内視鏡を経口的に入れ十二指腸乳頭部(胆道の十二指腸への出口)まで進めます。内視鏡の先端から胆道へと専用の管を入れることで胆汁を胆管外へ排出させるものです。経皮経肝胆道ドレナージは体表の一部に表面麻酔を行い、エコー検査を行いつつ皮膚と肝臓を貫いて胆道へと専用の管を入れ、胆汁を体外へ排出させる方法です。
2)の結石を取り除く処置には、内視鏡的に行う方法と外科手術を行う方法があります。内視鏡的には、上記の1)と同じように内視鏡を十二指腸乳頭部まで進め、内視鏡の先端から専用の器具を出して胆道の出口を少し切り開くかあるいは広げる操作をします。次いで結石を胆道からつまみ出すあるいは掻き出す操作を行うものです。
限局性腹腔膿瘍は細菌感染などによって腹部に膿の溜まり場ができてしまった状態で、原因となる病原微生物に対抗する薬を点滴するだけでは治りにくく、溜まった膿を体外に排出する必要があります。皮膚を表面麻酔し、エコー検査を行いながら膿瘍部に管を入れて膿を体外に排出します。膿瘍の位置と大きさによりこの方法が困難と判断されれば外科的に手術を行うこともあります。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
0400801199x0xx 肺炎等(1歳以上15歳未満) 手術なし 手術・処置等2なし 31 3.81 5.61 0.00 6.87
040090xxxxxxxx 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 29 4.10 6.22 0.00 2.07
060380xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置等2なし 15 2.47 5.55 0.00 4.73
150070x0xx01xx 川崎病(2歳以上) 手術・処置等1なし 手術・処置等2-1あり - - - - -
040070xxxxx0xx インフルエンザ、ウイルス性肺炎 手術・処置等2なし - - - - -
(入院実績について)
 当院小児科では、肺炎、気管支炎等の一般市中感染症や喘息症例などの呼吸器疾患の入院対応を多く行っております。また尿路感染症などの様々な感染症や川崎病などの急性期疾患の対応のみならず、基礎疾患として小児循環器疾患などを有している患児の感染症の対応なども積極的に行っております。ただし重症症例においては高次医療機関へご紹介することがあります。食物アレルギー小児神経疾患については、他施設の専門医師をお招きし、外来診療も行っております。
既述の乳幼児~小児症例のほか、当院では産科における出生数も多く、軽症から中等症の新生児症例の対応も行っております。Nasal High-flowシステムを導入し、中等症の呼吸障害症例も積極的に対応を行っております。

 当院では一部の疾患については他科との連携をとりつつ診療も行っております。ただし新生児~乳幼児を中心とした小児外科疾患の対応は高次の小児外科にご紹介しております。
 対応可能症例の制限はありますが、地域の患児を当院で治療し、ともに看護していただくご家族への負担がより少なく治癒できるよう、患児・家族のことを考えた診療を進めていくよう努めてまいります。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx02xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 126 33.90 25.29 0.56 84.30
160760xx01xxxx 前腕の骨折 骨折観血的手術 前腕、下腿、手舟状骨等 54 5.70 5.95 0.00 70.85
160620xx01xxxx 肘、膝の外傷(スポーツ障害等を含む。) 腱縫合術等 40 16.15 12.71 0.00 33.33
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 38 38.47 21.38 0.00 76.42
160850xx01xxxx 足関節・足部の骨折・脱臼 骨折観血的手術 鎖骨、膝蓋骨、手(舟状骨を除く。)、足、指(手、足)その他等 24 20.17 17.84 0.04 44.21
 高齢化による骨粗鬆症は様々な骨折をもたらします。入院(手術+リハビリ)を必要とする大腿骨頸部骨折のほか手関節や肩関節周囲の骨折、さらには腰椎や胸椎の骨折もあります。中でも腰椎・胸椎の骨折は手術に至るケースは少ないものの、なかなか、すっきり痛みが取れず、日常生活の活動レベルがどうしても下がってしまうことも多いようです。その意味で健康寿命を左右する大きな疾患と思っております。脊椎の骨折は入院加療を余儀なくされることも多く、その場合は、積極的なリハビリ介入が必要です。当院では地域包括ケア病棟や回復期リハビリ病棟を利用し、早めのADL回復、在宅復帰を目指します。一方、近年、様々な新しい骨粗鬆症薬が発売されており、今後は骨折を予防する治療がより重要となります。当院でも骨粗鬆症の検査を積極的にし、患者さん個々に最適な薬の導入を検討します。
 又、膝関節や股関節に対する人工関節置換術を受けられる患者さんも多いですが、その場合は、おおよそ、1~2ヶ月以内で在宅復帰が可能です。今まで痛みなどのためにできなかったことができるようになり、活動範囲も広がる積極的な治療です。又、入院することはあまり多くありませんが、当院では関節リウマチの治療にも力を注いでおります。オーソドックスな関節リウマチ薬から新しい生物製剤7種類、さらにはJAK阻害薬も揃え、必要に応じて駆使しております。関節リウマチは合併症も恐いですが、当院は、内科や呼吸器科も充実しており、合併症対策にも、細心の注意を払っております。
 一方、昨今スポーツ活動に勤しむ人も増え、それに伴いスポーツ外傷も増加しております。当院でも関節鏡等を使用して、それらの最小侵襲での治療を目指しております。また、これに関連してPRP(多血小板血漿)療法等の再生医療も提供可能な体制をとっております。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 73 4.99 4.54 0.00 71.95
060335xx0200xx 胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 55 7.25 7.05 0.04 65.96
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 24 5.63 5.32 0.00 49.00
060035xx0100xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 18 14.89 14.81 0.00 76.33
060241xx97xxxx 痔核 手術あり 17 5.29 5.38 0.00 56.41
当科では、消化管(胃・大腸など)や肝胆膵のがんに対する手術治療を中心に行っています。加えて、胆石症、虫垂炎、鼠径(そけい)ヘルニア、痔核などの良性疾患にも幅広く対応しており、緊急手術(腹膜炎、腸閉塞、外傷)にも24時間体制で備えています。
手術にあたっては、できるだけ体への負担を少なくすることを大切にしており、腹腔鏡手術や手術支援ロボットを導入しています。これにより、傷が小さく、術後の回復が早いという利点があります。
手術件数の多い代表的な疾患は、鼠径ヘルニア、胆石症、虫垂炎、結腸がんです。

鼠径ヘルニア(脱腸)
 おなかの臓器が足の付け根に出てくる病気です。腹腔鏡で手術を行い、通常は術後2日で退院可能です。全身麻酔が難しい方には局所麻酔で別の手術方法を採用しています。

胆石症(胆のう結石)
 腹痛や発熱を伴う胆嚢結石の方は手術の対象となります。腹腔鏡で胆のうを切除し、術後3日前後で退院できます。

虫垂炎
 虫垂が炎症を起こす病気で、救命のため緊急手術のとなることがあります。また、抗菌薬等による保存的治療を行い、炎症を一旦抑えた上で、再燃のリスクを考慮し、後日あらためて手術を行うこともあります。

結腸がん
 多くの症例で腹腔鏡手術を行っており、進行度に応じて抗がん剤治療などを組み合わせた集学的治療を行います。

当科は、年齢や持病、全身状態などを十分に考慮し、患者さん一人ひとりに最適な治療を提供できるよう努めています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 25 13.48 9.83 0.04 73.48
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 19 17.84 7.99 0.21 75.21
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 13 37.77 18.68 0.46 72.62
070341xx020xxx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 頸部 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む。) 前方椎体固定等 手術・処置等1なし 11 49.27 19.40 0.18 71.36
010040x199x0xx 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10以上) 手術なし 手術・処置等2なし - - - - -
脳神経外科は脳および脊髄からなる中枢神経と、末梢神経の外科治療を担う診療科です。
当院では急性期および慢性期の脳卒中、外傷、腫瘍、水頭症、顔面けいれんや三叉神経痛などの機能外科などの領域にわたり治療を行っています。
初期脳卒中センターとしての機能も果たしており、血栓回収術なども順調に増えてきております。また、無症候性の血管障害に対しても必要な観血的治療として、血管内治療とするのか、開頭およびそれに準じた外科手術を行うのかを判断し、いずれの治療も行っています。もちろんこの中には年齢や、社会的背景、個人や家族の希望も反映しています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 83 2.42 2.45 0.00 71.33
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等2なし 67 8.52 6.81 0.00 78.85
110080xx01xxxx 前立腺の悪性腫瘍 前立腺悪性腫瘍手術等 23 12.13 11.11 0.00 69.57
11012xxx02xx0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 副傷病なし 15 14.00 5.16 0.00 61.20
110310xx99xxxx 110310xx99xxxx 11 33.82 13.66 0.18 83.27
 近年、高齢化人口の増加・食事の西欧化などの影響もあり、前立腺癌患者さんが増加しています。また、前立腺癌の腫瘍マーカーPSAの普及とともに前立腺癌疑いの精査目的で泌尿器科受診を勧められる患者さんも増加しています。前立腺癌の確定診断には、病理組織検査が必要になります。一般に、経直腸的前立腺針生検が行われますが、発熱・血尿・直腸出血などの合併症があります。当科では、1泊2日で生検検査を施行し、合併症にも即座に対応できる体制を整えています。年間約100件の前立腺針生検を施行しております。また患者さんによっては、MRI所見等により、手術室で腰椎麻酔下に経会陰式に前立腺生検を行っております。
 肉眼的血尿により見つかることの多い膀胱癌に対しては、内視鏡治療、根治的膀胱全摘除術、尿路変向術、膀胱内抗がん剤注入療法、全身の抗がん剤治療まで、患者さんに応じた集学的治療を提供できる体制を整えています。また、尿路変向術として手術侵襲の少ない一側並列尿管皮膚瘻の有用性を報告し、積極的に施行しています。腹腔鏡下膀胱全摘除術の施設基準を取得し、導入を進めています。
 高齢者の増加、温暖化の影響、結石患者の増加等により尿路感染症が増加しています。重症化すると敗血症に移行する可能性もあり、診断・加療がスムーズに行えるように体制を整えています。また、尿路結石治療に対してレーザー砕石装置を導入し、内視鏡治療にも取り組んでいます。対外衝撃波胆石破砕術(ESWL)については、合併症のない患者さんには外来治療として施行しています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり 片眼 166 2.21 2.49 0.00 77.95
020220xx97xxx0 緑内障 その他の手術あり 片眼 - - - - -
020240xx97xxx0 硝子体疾患 手術あり 片眼 - - - - -
020200xx9710xx 黄斑、後極変性 手術あり 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし - - - - -
020110xx99xxxx 白内障、水晶体の疾患 手術なし - - - - -
 眼科手術は年間500件程度で、月曜日と水曜日の午後に施行しています。
 大半が白内障手術で入院、外来(日帰り)どちらでも施行しています。当院では片目ずつの白内障手術としており、入院は基本的に1泊2日となります。
 硝子体手術は経験豊富な滋賀医大眼科非常勤医が担当し、網膜剥離などの緊急疾患を除いた症例で水曜日に予定手術を行っております。局所麻酔下の手術を原則としており、全身麻酔希望の場合は他施設に紹介いたします。
 翼状片手術は外来で施行しています。霰粒腫や眼瞼手術は当院形成外科などに紹介しています。
 斜視手術や緑内障手術は滋賀医大眼科などに紹介となります。
 外来は網膜光凝固術、緑内障発作に対する虹彩光凝固術、後発白内障に対するYAG後嚢開窓術、黄斑浮腫に対するトリアムシノロンアセトニドテノン嚢下注射などの治療をしています。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 腹腔鏡によるもの等 31 7.32 5.97 0.00 44.58
120220xx01xxxx 女性性器のポリープ 子宮鏡下有茎粘膜下筋腫切出術、子宮内膜ポリープ切除術 22 2.14 2.72 0.00 54.41
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍 腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 20 6.30 5.88 0.00 49.05
12002xxx02xxxx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮頸部(腟部)切除術等 13 3.00 2.92 0.00 39.62
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等 13 9.77 9.20 0.00 46.15
産科:安全・安心なお産を目指しています。安全に関しては、定期的な妊婦健診と産科医師による胎児超音波スクリーニング検査を行っています。また、他の診療科との連携により妊娠中の合併症の管理を行っています。当院では現在34週未満の早産児の受け入れ、前置胎盤(胎盤位置異常)の分娩は行っておりません。健診中に異常を指摘された場合は周産期センター病院への転院も行います。
婦人科:婦人科腫瘍専門医を中心に、腹腔鏡手術、子宮鏡手術、悪性腫瘍手術を含めた産婦人科手術全般を行っています。当院で取り扱っていない手術(高度先進医療、悪性疾患の腹腔鏡手術など)については適切な施設に紹介しています。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
100020xx010xxx 甲状腺の悪性腫瘍 甲状腺悪性腫瘍手術 切除(頸部外側区域郭清を伴わないもの)等 手術・処置等1なし 13 8.69 7.90 0.00 60.31
030320xxxxxxxx 鼻中隔弯曲症 12 6.75 5.63 0.00 44.17
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 12 8.75 5.84 0.00 51.67
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 11 6.64 5.63 0.00 57.45
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 - - - - -
 当科では耳鼻咽喉科領域の多種多様な疾患の入院治療を行っています。
 甲状腺腫瘍、頭頸部腫瘍、めまい、アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、耳疾患、睡眠時無呼吸症候群など、幅広く診療しております。
 めまいは確定診断がなかなかつかないことがあり、なぜめまいが生じたのか?このようなめまいがまた起きてしまうのではないか?という患者さんの疑問や不安に応えられないまま時間経過で治ってしまうこともありますが、画像診断、平衡検査、聴力検査等を組み合わせ、患者さんに満足いただける診断治療を心がけたいと考えています。
 アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎等の鼻疾患につきましては、正確な画像診断、鼻腔ファイバーでの所見はもちろんですが、内服などの保存的治療で改善が得られない場合は鼻内視鏡手術も積極的に行なっております。
 耳鼻咽喉科で対象としている頭頸部腫瘍の部位は、耳、鼻・副鼻腔、口腔、舌、咽頭(上咽頭、中咽頭、下咽頭)、喉頭、頸部食道、唾液腺(耳下腺、顎下腺、舌下腺、小唾液腺)、頸部、甲状腺、副甲状腺などです。当診療科では、自覚症状に応じた適切な検査と診断を行うとともに、自覚症状がない部位についても、丁寧な診察を行うことで、疾患の早期発見を心がけています。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080010xxxx0xxx 膿皮症 手術・処置等1なし 27 14.19 12.98 0.04 69.37
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒) 手術・処置等2なし 副傷病なし - - - - -
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 - - - - -
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等 手術・処置等1なし - - - - -
080250xx99x0xx 褥瘡潰瘍 手術なし 手術・処置等2なし - - - - -
皮膚科の入院疾患は感染症、アレルギー、外傷、腫瘍、自己免疫疾患など多岐にわたります。特に感染症としては下肢の皮下に細菌感染が起こり発症するものが多く見られます。アレルギー性の疾患としては特発的に発症する蕁麻疹や薬疹があり、突然全身に皮疹が出ると患者さんはとても驚くことになります。重症の場合入院加療の上、必要に応じて原因検索を行っています。他に自己免疫疾患の中で重症の脱毛症、全身の水疱症の多くは入院加療が必要です。
呼吸器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 76 2.14 3.03 0.00 71.09
040040xx02x0xx 肺の悪性腫瘍 肺悪性腫瘍手術 肺葉切除又は1肺葉を超えるもの等 手術・処置等2なし 52 12.08 9.82 0.00 72.15
040200xx01x00x 気胸 肺切除術等 手術・処置等2なし 副傷病なし 24 7.13 9.59 0.00 33.04
040040xx9900xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし - - - - -
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2-4あり 副傷病なし - - - - -
当院では肺癌診療が中心となりますが、以前までは開胸手術で行い、手術侵襲も大きく、痛みも強かったのですが、現在は胸腔鏡を用いた痛みの少ない手術が可能となっております。ほとんどの肺がん手術で胸腔鏡下手術を行っています。そのために手術後の痛みも少なく回復も早くなっております。また当院では手術以外の、化学療法、放射線治療、緩和ケア医療と、すべての治療が可能であり、最適な治療を提供していきたいと思います。肺癌以外の治療でも気胸等、当然ながら胸腔鏡下手術を行っております。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 25 - 10 34 12 16
大腸癌 13 17 12 29 21 10
乳癌 - - - - - -
肺癌 36 - 26 82 12 31
肝癌 - - - - - 14
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
(癌の患者数と病気分類について)
我が国におけるがんの患者さんは年々増え続けており、国立がん研究センターによれば平成28年に新しく診断される我が国のがん患者さんの総数は初めて百万人を超えたと推定されています。
表はがんの種類ごとに入院された方々の分類をお示します。ステージIについてはリンパ節や遠隔臓器に転移のない方で、そのほとんどが治癒を目的とした入院患者さんです。最近では内視鏡や腹腔鏡、胸腔鏡で腫瘍切除が行われることが増え、痛みも少なく早期に退院できる方がふえています。ステージⅡで再発リスクが高いと考えられる方には薬物による抗がん治療が行われることがあります。
ステージIIIは原発の腫瘍の大きさや深さにかかわらず、局所のリンパ節あるいは近接領域のリンパ節に転移のある患者さんです。これらの方に関しては手術に加え薬物療法を行う方がほとんどです。従来のいわゆる抗がん剤のほかに、最近ではそれぞれのがんに有効な分子標的薬やホルモン治療剤、免疫治療剤が使用されるようになってきています。がんは臓器別の種類だけではなく、組織型や遺伝子の変異、それに伴う表現型の違いなどを考慮した治療が個々に決められることが多くなり、最近ではテーラーメイドがん治療という言葉が多く使われるようになってきました。
ステージIVは遠隔臓器に転移を有する、あるいは周辺臓器へのがんの浸潤のある方を示し、がんの種類によって患者数に差があります。再発は以前に治療されてから再びがんが出現した状態のことですが、私どもはたとえ遠隔転移があったり再発をきたしても化学療法(抗がん剤治療)や放射線治療なども含めた「集学的治療」を行い、あきらめずに治療を行いますが、残念ながら治療に奏効しない場合には痛みや倦怠感などの症状を和らげるための緩和ケアを行うことにしており、受け入れ先として緩和ケア病棟があります。
がんは増え続けておりますがその治療成績も年々よくなってきました。私どもは最新の治療情報を国内外から取り入れながらガイドラインに沿った治療を行っております。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 30 9.43 52.83
中等症 80 16.79 78.33
重症 29 22.34 81.72
超重症 11 22.55 83.27
不明
成人市中肺炎とは肺炎のうち病院外で日常生活をしていた成人に発症した肺炎のことを指します。肺炎は2020年には日本人の死因の第5位となりましたが、65歳以上の高齢者に限定すると第1位です。また肺炎による死亡者の95%は65歳以上が占めています。肺炎は急に悪化することもあり、その重症度を測ることは臨床的に大変意義があります。入院時に、「成人肺炎診療ガイドライン」による重症度分類A-DROPにより分類しています。
A:年齢(Age)              男性70歳以上、女性75歳以上なら1点
D:脱水の有無(Dehydration)   BUN=21mg/ml以上または脱水ありなら1点
R:呼吸状態(Respiration)     SPO2(酸素飽和度)=90%以下なら1点
O:意識障害の有無(Orientation) 意識障害ありなら1点
P:収縮期血圧(Pressure)      収縮期血圧90mmHg以下なら1点

当てはまる項目の合計点により以下のように重症度が分類されます。
0点 : 軽症   基本は外来加療されますが必要により入院加療となります。
1~2点 : 中等症  外来治療もしくは入院加療となります。
3点 : 重症   入院加療となります。  
4~5点 : 超重症  ICUなどでの集中治療が必要となります。
当院では軽症から超重症までの患者さんを診察加療し、必要により専門医師、歯科医師、看護師、理学療法士、栄養士等からなるチームで治療を行い、抗菌薬の治療だけではなく、筋力増強訓練・嚥下訓練・栄養管理等、多方面から介入し、治癒をめざすとともに早期退院・再発予防に取り組んでいます。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 157 38.52 77.22 22.60
その他 20 41.35 71.7 1.69
当院では、脳神経内科医4名、脳神経外科医3名(日本脳卒中学会専門医2名、日本脳血管内治療学会専門医1名を含む)、を中心に脳卒中治療を行っており、一次脳卒中センターに認定されています。回復期リハビリテーション病棟も有し、日本リハビリテーション学会専門医を中心に切れ目のないリハビリテーションを提供しています。
 脳梗塞は主要脳血管の並走・搾取により、脳組織への血液供給が不十分となるために脳細胞が死滅する疾患で、以下のように分類されます。

1.アテローム性血栓症:生活習慣病を背景に、脳動脈、頸動脈などの血管内に脂肪が蓄積して粥種(アテローム)が形成され、動脈が閉塞する病態です。食の欧米化に伴い日本でもアテローム性血栓症が増えいています。急性期にはカテーテル治療、血栓溶解薬、抗凝固薬、抗血小板薬、脳保護薬などの治療を行います。
2.心原性脳塞栓症:心疾患により心臓内に血栓が形成され、血流により運ばれた血栓が脳血管を閉塞する脳梗塞です。最も多い心疾患は心房細動です。心房細動は高齢者に多く、高齢化に伴い心原性脳塞栓症が増えています。発症が急激で重症例が多いのが特徴です。発症早期の血栓溶解療法、血栓吸引療法が有効です。予防が重要で、心房細動がある方で、抗凝固薬により60%程度脳梗塞発症が減らせます。近年、使いやすい抗凝固薬が頻用されています。
3.ラクナ梗塞:主な高血圧を背景に細い脳血管が狭窄するために生じる小梗塞です。軽症例が多いですが、部位によっては進行、再発する場合があります。高血圧を十分にコントロールしないと脳出血を起こす危険も高く注意が必要です。
4.その他の脳梗塞:モヤモヤ病という脳血管が徐々に狭窄していく原因不明の疾患、血管壁が避けて生じる動脈解離、脳血管の炎症、がん患者に生じる脳梗塞、などが知られています。原因不明の脳梗塞も10%から25%ほどあるとされています。
5.一時的に脳機能障害が生じてまた回復するような病態を一過性脳虚血発作(TIA)といいます。脳梗塞の前兆と考えられ、48時間以内に10%の方が脳梗塞を生じます。TIAは脳梗塞と同等とみなし、積極的に治療を開始することがガイドラインでも推奨されています。

 近年では、超急性期に血管内血栓吸引療法などの血管内治療を積極的に行うことが推奨されています。当院でも、脳血管内治療専門医を中心に適応症例では積極的に血管内治療を行っており、これまで以上に質の高い脳卒中診療を提供できるように努めてまいります。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 109 2.07 12.25 0.01 77.88
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 70 2.70 4.43 0.03 72.51
K6871 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみ 54 2.80 7.57 1.85 74.26
K654 内視鏡的消化管止血術 52 2.42 12.69 0.06 74.27
K5463 経皮的冠動脈形成術(その他) 46 3.48 2.63 0.02 72.93
(内視鏡的胆道ステント留置術)
胆道とは肝臓で作られた胆汁を十二指腸へ流す管のことです。胆石や膵がん・胆管がんなどにより胆道に狭窄や閉塞をきたしていると、胆管や黄疸が生じ、さらには諸臓器の機能障害が現れ易くなります。胆石であれば、一時的にステントを留置することで胆道の通り道を確保したりします。またがんであれば、がんを取り除くことが根本治療ですが、がんの進行程度によっては手術ができない場合がありますし、あるいは患者さんの状態によっては手術行為に耐えられない場合もあります。こういった状況でも黄疸の制御をすることは患者さんの生活レベルを良くし、予後に良い影響を与えます。その方法のひとつがステント留置術です。ステントと呼ばれる、合成樹脂や金属でできたストロー様の器具を、胆道の狭窄・閉塞した胆道の中に留置する方法です。静脈麻酔で眠って頂いている間に経口的に内視鏡を挿入、十二指腸にある胆道の出口から処置具を入れ、必要な部位にステントを留置します。


(内視鏡的乳頭切開術〔乳頭括約筋切開〕)
肝臓から作られた胆汁は胆管、総胆管と呼ばれる管を通り、十二指腸にある乳頭から十二指腸へと排出されます。結石により胆汁が胆管で滞ってしまうと、全身に胆汁のもとになる物質がまわって閉塞性黄疸がみられるようになります。さらに胆汁に細菌が感染すると胆管炎となり、細菌が全身にまわりやすくなります。
乳頭は総胆管に比べ非常に狭いため、口から十二指腸まで内視鏡を入れ、電気メスにより乳頭の乳頭括約筋を切開します。この手術を内視鏡乳頭切開術といいます。これにより乳頭から出られない胆管にある結石を十二指腸に引っ張り出すことができます。
合併症としては十二指腸や胆管の損傷により、出血や穿孔(穴が開いてしまうこと)、腹膜炎などの合併症が起こる可能性もあります。万が一、重篤な合併症が起きた場合には、最善の治療を行うため入院期間の延長や、輸血・開腹手術などが必要となる場合もあります。


(内視鏡的消化管止血術)
吐血あるいは下血・血便があり、消化管からの出血が進行中であると判断された場合、内視鏡的に止血すべく緊急対応します。
血圧や脈拍などの維持・安定化を図るために点滴・薬物投与・輸血などを行いつつ、出血部位に応じて上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)か下部消化管内視鏡検査(大腸カメラ)かを選択します。出血点が見出せたなら、クリッピング・通電焼灼・薬剤注入などの方法を駆使して止血が得られるまで対処します。処置後は入院・絶食として経過を観察、必要に応じて追加治療を行います。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(大腿、上腕) 119 2.25 30.13 42.86 82.11
K0462 骨折観血的手術(下腿、前腕) 78 1.40 5.95 2.56 63.05
K0821 人工関節置換術 63 1.86 36.54 1.59 74.40
K0483 骨内異物(挿入物を含む。)除去術  48 1.02 4.77 0.00 49.71
K0463 骨折観血的手術 32 1.31 15.63 6.25 53.00
 高齢化社会の象徴としての大腿骨頸部骨折は、日本の抱える大きな課題とも言えましょう。当院でも患者さんの数も手術の件数も最も多いのが大腿骨頸部骨折です。できる限り、骨折前の状態にまで戻してあげたいということが我々の願いです。そのためには、可能な限り、早く手術を受けられるように、かつ、全身状態が良い状態で安全に手術が受けられるように、更には、回復期リハビリ病棟や地域包括ケア病棟を利用して、手術後のリハビリを入念に行って、自宅復帰を目指しております。また、関節機能を損なう関節内骨折にも積極的に取り込み、早期リハビリテーション等を行なって、ADL向上を目指します。当院は救急指定病院でもありますので、交通事故、労災事故も含め、上下肢・骨盤等のあらゆる外傷の手術を行っております。
 又、股関節や膝関節を中心とした変形性関節症に対する人工関節置換術等も相当数行っております。痛みの少ない生活、活動的な人生の再獲得の一助となっていると自負しております。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 74 1.82 5.72 0.04 66.88
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 53 1.28 2.32 0.00 68.32
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 26 0.96 4.00 0.00 50.50
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 20 5.20 11.55 5.00 76.05
K6335 鼠径ヘルニア手術 19 1.95 2.21 0.00 81.16
当科では、消化管(胃・大腸など)や肝胆膵のがんに対する手術治療を中心に行っています。加えて、胆石症、虫垂炎、鼠径(そけい)ヘルニア、痔核などの良性疾患にも幅広く対応しており、緊急手術(腹膜炎、腸閉塞、外傷)にも24時間体制で備えています。
手術にあたっては、できるだけ体への負担を少なくすることを大切にしており、腹腔鏡手術や手術支援ロボットを導入しています。これにより、傷が小さく、術後の回復が早いという利点があります。
手術件数の多い代表的な疾患は、鼠径ヘルニア、胆石症、虫垂炎、結腸がんです。

鼠径ヘルニア(脱腸)
 おなかの臓器が足の付け根に出てくる病気です。腹腔鏡で手術を行い、通常は術後2日で退院可能です。全身麻酔が難しい方には局所麻酔で別の手術方法を採用しています。

胆石症(胆のう結石)
 腹痛や発熱を伴う胆嚢結石の方は手術の対象となります。腹腔鏡で胆のうを切除し、術後3日前後で退院できます。

虫垂炎
 虫垂が炎症を起こす病気で、救命のため緊急手術のとなることがあります。また、抗菌薬等による保存的治療を行い、炎症を一旦抑えた上で、再燃のリスクを考慮し、後日あらためて手術を行うこともあります。

結腸がん
 多くの症例で腹腔鏡手術を行っており、進行度に応じて抗がん剤治療などを組み合わせた集学的治療を行います。

当科は、年齢や持病、全身状態などを十分に考慮し、患者さん一人ひとりに最適な治療を提供できるよう努めています。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫洗浄・除去術(穿頭) 23 0.13 9.30 0.04 80.35
K1426 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(椎弓形成) 18 9.61 39.44 0.22 74.61
K1425 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(椎弓切除) - - - - -
K178-2 経皮的脳血管形成術 - - - - -
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術(その他) - - - - -
脳神経外科は脳および脊髄からなる中枢神経と、末梢神経の外科治療を担う診療科です。
当院では急性期および慢性期の脳卒中、外傷、腫瘍、水頭症、顔面けいれんや三叉神経痛などの機能外科などの領域にわたり治療を行っています。
初期脳卒中センターとしての機能も果たしており、血栓回収術なども順調に増えてきております。また、無症候性の血管障害に対しても必要な観血的治療として、血管内治療とするのか、開頭およびそれに準じた外科手術を行うのかを判断し、いずれの治療も行っています。もちろんこの中には年齢や、社会的背景、個人や家族の希望も反映しています。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 62 1.68 5.82 0.00 79.23
K843-4 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いる) 23 1.04 10.09 0.00 69.57
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 18 2.50 31.56 0.22 75.50
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 17 3.35 5.65 0.00 63.41
K773-2 腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術 11 1.00 9.73 0.00 68.45
 前立腺がん患者さんは、PSA検診の普及とともに急速に増加しています。2024年より当院では手術ロボットを使用した根治的前立腺摘除術を導入し、患者さんのQOLに配慮した低侵襲手術を提供しています。
 腎臓・副腎の癌・腫瘍の手術に対しては、主に腹腔鏡下手術で対応しています。日本泌尿器科学会が認定する泌尿器腹腔鏡手術技術認定医も在籍して、年間約15件の腹腔鏡手術を施行しています。
 食生活の西欧化、気候の温暖化に伴い、日本人の約10%が尿路結石に罹患します。当科では、自然に排石が困難な患者さんには、まず体外衝撃波結石破砕術(ESWL)またはレーザーを用いた内視鏡手術で対応しています。
膀胱癌に対する手術治療として表在性膀胱癌(筋層非浸潤癌)には、内視鏡治療である経尿道的膀胱腫瘍切除術、浸潤性膀胱癌(筋層浸潤癌)に対しては、膀胱をすべて摘除し尿路変向術を追加する根治的膀胱全摘除術が適応となります。当科では、年間約60件の内視鏡治療を行っております。また、尿路変向術として、患者さんに対する侵襲が低い一側並列尿管皮膚瘻術の有効性を論文として報告しています。腹腔鏡下根治的膀胱全摘除術の施設認定も受けています。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入)(その他) 165 0.21 0.99 0.00 77.84
K2686 緑内障手術(水晶体再建術併用眼内ドレーン挿入術) - - - - -
K279 硝子体切除術 - - - - -
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含む) - - - - -
K2802 硝子体茎顕微鏡下離断術(その他) - - - - -
 眼科手術は年間500件程度で、月曜日と水曜日の午後に施行しています。
 大半が白内障手術で入院、外来(日帰り)どちらでも施行しています。当院では片目ずつの白内障手術としており、入院は基本的に1泊2日となります。
 硝子体手術は経験豊富な滋賀医大眼科非常勤医が担当し、網膜剥離などの緊急疾患を除いた症例で水曜日に予定手術を行っております。局所麻酔下の手術を原則としており、全身麻酔希望の場合は他施設に紹介いたします。
 翼状片手術は外来で施行しています。霰粒腫や眼瞼手術は当院形成外科などに紹介しています。
 斜視手術や緑内障手術は滋賀医大眼科などに紹介となります。
 外来は網膜光凝固術、緑内障発作に対する虹彩光凝固術、後発白内障に対するYAG後嚢開窓術、黄斑浮腫に対するトリアムシノロンアセトニドテノン嚢下注射などの治療をしています。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術 31 1.00 4.23 0.00 47.99
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡) 30 1.37 4.97 0.00 43.83
K872-33 子宮内膜ポリープ切除術(その他) 21 0.00 1.05 0.00 54.71
K877 子宮全摘術 17 1.29 7.53 0.00 48.12
K861 子宮内膜掻爬術 16 0.06 1.00 0.00 47.38
産科:安全・安心なお産を目指しています。安全に関しては、定期的な妊婦健診と産科医師による胎児超音波スクリーニング検査を行っています。また、他の診療科との連携により妊娠中の合併症の管理を行っています。当院では現在34週未満の早産児の受け入れ、前置胎盤(胎盤位置異常)の分娩は行っておりません。健診中に異常を指摘された場合は周産期センター病院への転院も行います。
婦人科:婦人科腫瘍専門医を中心に、腹腔鏡手術、子宮鏡手術、悪性腫瘍手術を含めた産婦人科手術全般を行っています。当院で取り扱っていない手術(高度先進医療、悪性疾患の腹腔鏡手術など)については適切な施設に紹介しています。
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 16 1.00 6.13 0.00 29.25
K340-4 内視鏡下鼻・副鼻腔手術2型(副鼻腔単洞手術) - - - - -
K4611 甲状腺部分切除術、甲状腺腫摘出術(片葉のみ) - - - - -
K340-6 内視鏡下鼻・副鼻腔手術4型(汎副鼻腔手術) - - - - -
K344 経鼻腔的翼突管神経切除術 - - - - -
 当科では頭頚部領域の各種手術治療を積極的に行っています。
 前年度で最多であったものは口蓋扁桃摘出術で、これは慢性扁桃炎の根治治療としてだけでなく、小児の睡眠時無呼吸症候群や難治性の惨出性中耳炎や、扁桃病巣感染症である掌蹠膿疱症やIgA腎症に対する治療としても施行しています。対象疾患が多岐にわたる結果手術総数としては最多になっています。
 次いで掲載されているものは鼻の内視鏡手術です。こちらは、内服等の保存的治療に抵抗性の慢性副鼻腔炎に対する根治治療としての内視鏡下副鼻腔手術を基本として、鼻閉に対する鼻中隔矯正術・下鼻甲介手術、難治性のアレルギー'性鼻炎に対する後鼻神経切断術など、多彩な術式を行っています。
 その他、ここにある喉頭腫瘍に対する手術のほか、甲状腺腫瘍、唾液腺腫瘍など、頭頸部腫瘍の手術も良性から悪性まで様々な術式を行っています。悪性腫瘍で、再建手術を要するような拡大手術が必要な場合は、滋賀医大をはじめとする高次医療機関に紹介しています。
皮膚科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0052 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm以上4cm未満) - - - - -
K0063 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外・長径6~12cm)(6歳以上) - - - - -
K0064 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外・長径12cm以上)(6歳以上) - - - - -
K013-23 全層植皮術(100cm2以上200cm2未満) - - - - -
K084 四肢切断術(足) - - - - -
皮膚科の手術の多くは外来での手術が多く、入院での手術はあまり多くありません。
腫瘍が大きい場合や、悪性の腫瘍で大きめに切除が必要となるものがあり、その際は入院の上、切除後に植皮や皮弁(周辺を追加で切って皮膚をずらして欠損部をうめる処置)をさせていただいています。
呼吸器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超える) 29 1.55 10.07 0.00 70.14
K5131 胸腔鏡下肺切除術(肺嚢胞手術(楔状部分切除)) 28 3.71 3.93 0.00 36.00
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除) 19 1.68 7.53 0.00 74.11
K514-22 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(区域切除) - - - - -
K513-2 胸腔鏡下良性縦隔腫瘍手術 - - - - -
当院では肺癌診療が中心となりますが、以前までは開胸手術で行い、手術侵襲も大きく、痛みも強かったのですが、現在は胸腔鏡を用いた痛みの少ない手術が可能となっております。ほとんどの肺がん手術で胸腔鏡下手術を行っています。そのために手術後の痛みも少なく回復も早くなっております。また当院では手術以外の、化学療法、放射線治療、緩和ケア医療と、すべての治療が可能であり、最適な治療を提供していきたいと思います。肺癌以外の治療でも気胸等、当然ながら胸腔鏡下手術を行っております。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる 12 0.22%
180010 敗血症 同一 45 0.83%
異なる 22 0.41%
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 13 0.24%
異なる - -
これらの指標は、医療の質の改善に資するため、臨床上ゼロにはなりえないものの少しでも改善すべきものとされています。入院契機病名(入院のきっかけとなった傷病)と同一性の有無を区別してその症例数と発生率を示しています。

① 播種性血管内凝固症候群(DIC)とは、さまざまな重症の基礎疾患のために過剰な血液凝固反応の活性化が生じるために生体内の抗血栓性の制御能が十分でなくなり、全身の細小血管内で微小血栓が多発してしまい、全身に臓器不全、出血傾向のみられる予後不良の病態です。

② 敗血症とは、肺炎や腎孟腎炎など、生体のある部分で感染症を起こしている場所から血液中に病原体が入り込み、全身に重篤な症状を引き起こす病態です。単なる菌血症とは異なり全身に炎症を起こし臓器障害を生じた状態です。早急な治療が必要で、抗菌薬の投与とともに昇圧剤や酸素の投与なども行われます。早期に診断し治療をいかに早く行えるかが重要となります。敗血症からさらに播種性血管内凝固症候群(DIC)を生じることもあります。

③ 真菌感染症とは一般にカビ・酵母と呼ばれているものによって引き起こされる感染症のことで、近年の易感染者の増加により日和見(日和見)感染症として重要な地位をしめています。

④手術・処置等の合併症とは外科的手術や内科的ケアの際に生じた合併症と考えられるものです。麻酔や注射、輸血、血液透析、薬物投与等の際の合併症も含んでいます。それらには医学的に不可避なものも含まれていますがゼロにするように努力すべきものと考えています。
リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率ファイルをダウンロード
肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
797 727 91.22%
下肢手術を中心とする肺血栓塞栓症の発生リスクが高い患者さんに対しては、
積極的に血栓予防薬を経口、もしくは注射にて投与しております。
血液培養2セット実施率ファイルをダウンロード
血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
2242 1897 84.61%
当院では基本的に2セット採血を行っております。
一時的に検査用ボトルの供給減少が生じたために、1セット採血も奨励によって胃は選択しています。
広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率ファイルをダウンロード
広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
675 537 79.56%
広域スペクトル抗菌薬(幅広い菌種に効果を有する抗菌薬)の使用を続けると、この抗菌薬に耐性を示す腸内細菌化細菌や多剤耐性緑膿菌などの発生や新たな薬剤耐性菌が発生する可能性があり、その治療についてはとても難しくなります。さらに、感染症の原因となっている起因菌の特定が難しくなり、診断の遅れや副作用の出現、医療費の増加といった問題も発生します。これらの理由から、細菌培養検査や同定検査を正しく行い、適正な抗菌薬を使用することが勧められています。
医療機関では、抗菌薬適正使用支援チーム(Antimicrobial Stewardship Team:AST)を組織するなどして、抗菌薬適正使用を推進する取り組みが求められます。
転倒・転落発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生した転倒・転落件数
(分子)
転倒・転落発生率
96851 319 0.33%
 入院時に全患者さんの転倒転落を起こす危険性をスコアシートを利用してご家族に提示していますが、できる限りの対策を行っていても、転倒転落を完全に防ぐことは難しい事をご理解いただいております。60歳以上の高齢の患者さんが入院の78.8%を占めており、日常と異なる環境での入院生活となるため、なれない環境で転倒転落が発生することがございます。過去の同規模病院の指標2.72%と比較すると、1/10程度であり、平均よりはかなり少ない発生率となっています。転倒転落に対する対策として、リハビリテーションを行い日常生活動作の機能訓練を行っていますが、万一の転倒転落を考えて患者さんの動きを把握するためのセンサー類の設置を行いながら、転倒転落の予防対策を行っています。病状や認知機能の問題で患者さんのご家族に付き添いを依頼することもございます。万一、転倒転落を起こされても大きなけがをされないように専用マットを使用してできる限り転倒転落時の安全確保も行っています。転倒転落が発生した場合には、都度のカンファレンスを行い、再発防止につながる対策を個別に考えてケアを行っています。
転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生したインシデント
影響度分類レベル3b以上の
転倒・転落の発生件数(分子)
転倒転落によるインシデント影響度
分類レベル3b以上の発生率
96851 5 0.01%
 転倒転落件数からみた3b以上件数の割合は、1.57%と低いですが、転倒転落対策をとっていても3b以上の事象が2024年度は5例起こっていますが、同規模病院の過去指標0.05%と比較すると、1/5の発生率であり、少ないと評価できる。転倒転落時に骨折等を起こさないために、転倒転落の危険性が高い患者さんには衝撃吸収マットを使用しています。入院患者さんがおけがをなさらない様、注意を払っています。
手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率ファイルをダウンロード
全身麻酔手術で、
予防的抗菌薬投与が実施された
手術件数(分母)
分母のうち、手術開始前
1時間以内に予防的抗菌薬が
投与開始された手術件数(分子)
手術開始前1時間以内の
予防的抗菌薬投与率
890 694 77.98%
 手術操作を直接加えた部位に起こる手術部位感染(Surgical Site Infection:SSI)は、手術中の術野の細菌感染を主な原因として起こります。SSIを防ぐには手術前に創部の清潔を保ち、予防的抗菌薬の投与が効果的であるとされています。そのため、SSI発症率の減少を目的に、基本的に手術開始前1時間以内の抗菌薬投与を行っています。手術部位により適切な抗菌薬を選択し、術中の血中濃度が保たれるよう、長時間の手術となる際には抗菌薬の追加投与が望ましいとされています。SSIが一旦発生すると治療が長引き、入院の延長、医療費の増加といった問題も発生します。
 良質な医療を提供する面からも、医療機関では感染対策チーム(Infection Control Team:ICT)が中心となり、抗菌薬適正使用を推進する取り組みをしています。
d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和もしくは
除外条件に該当する患者を除いた
入院患者延べ数(分母)
褥瘡(d2(真皮までの損傷)以上
の褥瘡)の発生患者数(分子)
d2(真皮までの損傷)以上の
褥瘡発生率
93369 42 0.04%
当院の令和6年度褥瘡患者数は、191人(院内発生58人、持ち込み褥瘡133人)でした。褥瘡発生率は、0.8%であり治癒率は、43%でした。また、褥瘡保有者の82%が70歳以上であるため褥瘡管理には、最新の注意を払っております。

褥瘡対策を行うものの、個々の全身状態を反映し褥瘡が発生することが有ります。当院の褥瘡保有者の主たる疾患は、1:悪性新生物 1:尿路感染症 3:肺炎 4:心不全 5:骨折の順で多く、特に尿路感染症の患者さんの増加を認めました。

褥瘡の好発部位は、1:仙骨 2:臀部 3:踵 4:大転子・腸骨 5:脊柱に多く発生しています。これら褥瘡が多く発生する部位は、生理的に骨が突出しており外力の影響を受けやすくなります。また、高齢による骨格の変化が褥瘡発生のリスクを高めます。
当院には、皮膚科医師、薬剤師、理学・作業療法士、栄養士、看護師、皮膚排泄ケア認定看護師で構成する褥瘡対策チームがあります。患者さんが安心して治療を受けていただくために活動しています。褥瘡の予防は、何にも優る褥瘡対策ですが、褥瘡が発生しても適切な治療を提供し重症化しないよう取り組みたいと思います。
65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合ファイルをダウンロード
65歳以上の退院患者数
(分母)
分母のうち、入院後48時間以内に
栄養アセスメントが実施された
患者数(分子)
65歳以上の患者の入院早期の
栄養アセスメント実施割合
4382 3756 85.71%
入院後、看護師によりMUST*1を行い、必要に応じてGLIM*2で栄養診断を行います。診断を参考に、管理栄養士により栄養アセスメントを行い、栄養管理計画書を作成します。入院の原因となった疾患、既往歴、身長、体重、年齢、浮腫などの水分貯留の有無、褥瘡の有無などを踏まえて、個人に合った必要栄養量を計算します。栄養補給の方法に合わせて、食事・経腸栄養(胃瘻や経鼻胃管からの栄養)・点滴の内容を検討します。また、食事療法についての栄養指導を入院・外来・在宅で行います。必要に応じて、医師・看護師・リハビリセラピストなどの多職種と連携を行い、医療チームで栄養について検討します。
食事は、地元の米や野菜を仕入れ、信楽焼の食器で提供するなど、地産地消と手作りを心がけています。管理栄養士と調理師が密に意見交換を行い、献立や調理方法・盛り付けの見直しを行うなど、常に食事の質の向上に努めています。
週6回の選択食*3に加え、年13回の行事食はメッセージカードと一緒に食事を配膳しています。また、年4回アンケートを実施しており、患者さんから希望の多い食事を献立に取り入れています。
産科では特別メニューやお祝い膳を提供しており、緩和ケア病棟では調理師が直接患者さんの希望を聞いて食事を準備するなど、個人の特性や嗜好に応じて細やかに対応しています。
嚥下機能に配慮した食事も見た目や味にこだわっており、過去に嚥下食コンテストで何度か受賞しています。
災害時の備蓄食は賞味期限前に使用するローリングストック方式で管理しています。防災の日にはレトルトパウチのまま食事を提供するなど、備蓄食の体験を兼ねています。

*1MUST(Malnutrition Universal Screening Tool)は、栄養状態を評価するための簡便なスクリーニングツールで、BMI、体重減少、急性疾患の影響を基にリスクを判定します。
*2GLIM(Global Leadership Initiative on Malnutrition)基準は、低栄養の診断と栄養治療における国際的な標準基準であり、食事不足や疾患関連性低栄養を包括的に評価します。
*3水木金の昼夕。病状により選択できない場合あり
身体的拘束の実施率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
(分母)
分母のうち、身体的拘束日数の総和
(分子)
身体的拘束の実施率
96851 3986 4.12%
身体拘束とは「本人の行動の自由を制限すること」です。身体拘束は、患者さんの人権擁護の観点から問題があるだけでなく、QOLの低下を招く恐れがあります。当院の理念と使命に基づき、患者さんの人権を尊重し、質の高い医療・看護・介護サービスを提供できるよう全力を尽くします。
「身体拘束ゼロの手引き」を参考に、以下のことについて努力致します。身体拘束廃止に向けて職員全体で議論し、共通の認識を持つよう病院が一丸となって取り組みます。患者さんの心身の状態を判断し、身体拘束を必要としない状態の実現を目指します。やむをえず、身体拘束を行う場合は、切迫性、非代替性、一時性を考慮し、常に代替え策を検討します。
当院では、身体拘束廃止推進委員会、認知症ケア・身体拘束リンクナース会を定期的に開催し、不要な身体拘束が行われていないか、身体拘束の最小化・短縮化に向けての取り組みがなされているかを確認しています。令和6年度の身体拘束実施率は、4.12%(身体拘束日数の総和/退院患者の在院日数の総和)とまだまだ高いです。今後は、身体拘束最小化チームを立ち上げ、身体拘束の最小化に向けて、多職種で取り組んでいきます。
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